こんにちは、そうま灯火です。
道東で最も有名な観光スポットのひとつである世界自然遺産の知床半島は、冬でも魅力的な景色の散策ルートが整備されています。
夏場が観光のオンシーズンと思われがちですが、冬場も独特な景観で必見スポットです。
野付半島と知床半島は一日で周遊可能で、今回は冬の道東4泊5日の3日目として、野付半島と知床半島を満喫するモデルコースについて解説します。
- 静寂のわびさび。野付半島で朽ちゆく自然を巡る。
- 世界自然遺産・知床。スノーシューを履いて絶景スポットを散策しよう!
- 夕日、滝、流氷…自然散策だけではない、お手軽な知床エリアの魅力を発見しよう!
独特な形をしている砂嘴(さし)の典型例である野付半島。
世界自然遺産で、道東で最も有名な場所のひとつである知床半島。
この魅力的な両者を1日で周遊するモデルコースについて解説します。
目次
今回の旅マップ【北海道・野付半島~知床半島】
今回の旅マップ(3日目)です。
出発は前日宿泊した標津町からです。
野付半島が属するのは別海町ですが、半島への入り口は標津町ですのでアクセスを重視するのであれば標津町で前泊しておくことが効率的です。
野付半島から知床半島に入るには、羅臼町を経由する道がありますが冬季は通行止めになるため注意が必要です。
冬の道東4泊5日モデルコースはこちらをチェック
野付半島~枯れゆく島~
野付半島ネイチャーセンター
野付半島への上陸は標津町から道道950号線に入ります。
野付半島についたら、散策マップの確認や現地ツアーへの参加が可能ですので、まずは野付半島ネイチャーセンターに立ち寄りましょう。
また、トドワラに行くための散策ルートへは野付半島ネイチャーセンターの駐車場を利用すると便利です。
トドワラ
トドワラとは、トドマツの木が立ち枯れしている場所の名称です。
トドマツの木は、年々枯れが進み、風化・消滅しつつあるため、いずれは何もない湿原になると予想されています。
夏場は緑のある湿地帯の散策ですが、冬場は凍結しているため一面の白い景色となっています。
冬に訪問する場合は一面の雪景色ですので、散策ルートはあまり関係ありません。
また、海沿いのため激しく積雪しているわけでもありませんので、スノーシューなど特別な装備は不要でした。
一面広がる真っ白な景色はまさにこの世の果てを思わせる景観!日本には色んな場所がありますね!
景色を見ながらゆっくりと30分ほど歩くとトドワラに到着しました。
トドワラには散策用の木の板があるので歩きやすいです。夏場だとこの周辺以外は水辺で歩けないと思うと北海道の気候は本当に面白いですね。
トドマツが立ったまま枯れている(立ち枯れ)姿には、実にわびさびがあります。
朽ち行く世界があるとしたら、こんな景観なのでしょうか。。。
野付埼灯台
野付半島ネイチャーセンターから車を更に走らせると野付埼灯台まで行くことができます。
白亜の灯台が海や雪とのコントラストで非常に美しいです。
駐車場からは海岸線沿いに散策することができ、北方領土である国後島(くなしりとう)を肉眼でとらえることができます。
海にはたくさん船が浮かんでいますので、ロシアの監視船なんでしょうね。。。
世界自然遺産・知床の冬景色を散策
知床自然センターから散策コースへ
知床には、「知床五湖」や「カムイワッカの滝」など見どころがたくさんありますが、今回は数時間くらいで楽しむということで、一番手前に位置している「フレペの滝」の遊歩道を散策することにしました。
フレペの滝の遊歩道に行くためには、まず知床自然センターをたずねてスノーシューをレンタルしましょう。
冬靴の場合はスノーシューだけでよいですが、靴に浸水する恐れがある場合は、長靴も一緒に借りることをおすすめします
レンタル費用は、長靴、スノーシューともに500円ですので、それほど大きな出費にはなりません。
長靴とスノーシューを装着したら散策に出発です!
公式サイトによればコース1周は2kmで約1時間とありますが、実際は雪や景色に大はしゃぎして時間を食いますので余裕をもっていきましょう!
遊歩道を進むと、フレペの滝の展望台やウトロ灯台が見える広場にでます。
この広場からの景観が絶景!
前を見ればオホーツク海、後ろを見れば羅臼岳(らうすだけ)や遠音別岳(おんねべつだけ)が座しています。
冬の山々は一面雪化粧をしており、神秘的な様相で夏とは異なる魅力的な絶景となっています。
誰にも踏み荒らされていないバージンスノーの上を進むのは、冒険心をくすぐられてとても楽しい経験となりました。
フレペの滝
散策コースの広場を満喫したら、散策の目玉であるフレペの滝へ向かいます。
フレペの滝は、世界自然遺産の構成要素となっており知床の代表的な景観ともいわれています。
知床の山々から流れる地下水の滝となっており、崖から海に向かって滝が形成されています。
陸上では展望台から観賞できますが、遊覧船にのって海上から観賞することもできます!
冬場は氷瀑となっており、美しい青色を楽しむことができます。また、海には流氷があり、オホーツク海ならではの景観ですね!
ウトロ灯台(宇登呂灯台)
ウトロ灯台はフレペの滝の散策コースから見えている白黒模様の灯台で、一般開放はされていないため、中に入ったりすることはできません。
知床自然センターの散策マップでは、遊歩道の線が引かれていません。
そばに近づけるかどうかは、知床自然センターで確認するようにしましょう。
知床ウトロの観光エリア
オシンコシンの滝
オシンコシンの滝は、知床のウトロ地区に進む道(国道334号線)沿いにあります。
冬の道東で訪れた滝の多くは氷瀑しているのですが、オシンコシンの滝はその豊富な水量からしっかりと流れていました。
日本の滝百選に選ばれているだけあって、見ごたえのある大きな滝です。また、駐車場からのアクセスもよいので手軽に立ち寄ることが可能です。
夕陽台展望台
知床のウトロ地区を展望したい場合は、夕陽台展望台がオススメです。
ウトロ地区の象徴的な地形であるオロンコ岩は間近で見ると迫力を体感することができますが、その規模感については展望台から確認することができます。
プユニ岬からウトロ地区を展望することができますが、より近く臨場感があるのはこちらの夕陽台展望台です。
プユニ岬・みはらしばし
知床の展望スポットで訪れるべき場所のひとつがプユニ岬です。
駐車スペースからは、プユニ岬とみはらしばしの2カ所が近く、どちらも展望が抜群です。
見晴らしとしては、ほぼ変わりないですので空いているところで景観を楽しみましょう。
プユニ岬からの景色は西向きですので夕日スポットです。
厳冬期にはオホーツクからの流氷が漂着して見事な景観らしいのですが、私が見たときには暖冬の影響かそれほどでした。残念。
知床温泉民宿たんぽぽ
3日目は、知床温泉民宿たんぽぽに宿泊しました。
リーズナブルな素泊まり・温泉ありの条件の場合(知床の夜に外食やイベント参加を予定している)におすすめです。
特にオススメなのは個室タイプになっている温泉。狭いですが時間貸切のためのんびりと温泉を楽しむことができます。
知床ファンタジア
冬の知床では知床ファンタジアというイベントに参加しました。
2022年現在、「知床ファンタジア」は開催されていません。
後継として「知床流氷フェス」というイベントに引き継がれていますが、レーザー光線のオーロラ演出は実施していません。残念。
知床ファンタジアはオロンコ岩の手前に駐車場がありトンネルをくぐって会場に向かうのですが、ライトアップされたトンネルが異世界へのワープ感があってテンションがあがります。
参加は予約不要で500円とリーズナブルな価格ですので手軽に立ち寄れます。
麦わらを燃やして煙を出し、そこにレーザー光線を当てることで揺らめくカーテンのようなオーロラのような光景を夜空に映し出しています。
客席に煙が向かわないように、毎日風向きを確認しながら細かく調整しているそうです。
実際の夜空に映し出すため、プロジェクトマッピングの走りのようなイベントでしたね!
まとめ
本記事では、冬の道東を4泊5日で巡るモデルコースの3日目として野付半島と知床半島のコースについて解説しました。
- 静寂のわびさび。野付半島で朽ちゆく自然を巡る。
- 世界自然遺産・知床。スノーシューを履いて絶景スポットを散策しよう!
- 夕日、滝、流氷…自然散策だけではない、お手軽な知床エリアの魅力を発見しよう!
世界自然遺産の知床はさることながら、野付半島も独特の景観があり見ごたえがとてもありました。
朽ち行く自然、北方領土、雪の山々。。。冬の道東の良さを凝縮したようなコースですので日程に余裕があればそれぞれより時間をかけて探索するも良しですね!
以上、そうま灯火でした。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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