こんにちは、そうま灯火です。
和歌山県と三重県の県境には、全国3千社以上ある熊野神社の総本山である熊野三山(熊野那智大社、熊野速玉大社、熊野本宮大社)があります。
文化的に貴重な面はさることながら、日本三名瀑に数えられる那智の滝など見ごたえのある景観も多々あります。
今回は、世界遺産の紀伊山地を2泊3日で観光するモデルコースの2日目の後半として熊野三山の見どころと熊野灘の絶景について解説します。
- 世界遺産・熊野三山(熊野那智大社、熊野速玉大社、熊野本宮大社)を巡る!日本三名瀑の那智の滝は見ごたえあり。
- 日本最古の神社の一つ・伊弉冉尊(いざなみのみこと)を祀る花の窟神社で古代を感じる。
- 獅子岩と鬼ヶ城!熊野灘の絶景・奇景。

世界遺産である熊野古道を結ぶ熊野三山(熊野那智大社、熊野速玉大社、熊野本宮大社)を巡ります。
熊野古道は参詣道としても世界遺産に登録されていますが、今回は観光目的で寺社に絞ります。
古代を感じる森は、是非歩いてみることもオススメですが、それぞれの社ももちろん見ごたえ十分です!
目次
今回の旅マップ【熊野三山~熊野灘エリア】
今回の旅マップ(2日目:後半)です。
スタートは2日目前半である和歌山県太地町から。和歌山県と三重県の県境にあるスポットがたくさんあります。
紀伊山地を巡る2泊3日の1日目
紀伊山地を巡る2泊3日の2日目(前半)
熊野那智大社の観光ポイント
大門坂(だいもんざか)

熊野那智大社の玄関口にある中辺路大門坂。
熊野古道といえばこの雰囲気!という感じのある参詣道です。
全てを登りきるには体力が必要ですので、上の那智大社の駐車場に車を止めて付近を散策するだけでも雰囲気を味わえます。


熊野那智大社(くまのなちたいしゃ)と青岸渡寺(せいがんとじ)

大門坂を更に登っていくと、熊野三山の一つ熊野那智大社に到着します。
鳥居をくぐると境内になるのですが、実は、熊野那智大社には青岸渡寺という天台宗の寺が近接しており二つの寺社が一緒に存在しています。
ちなみに、青岸渡寺は西国三十三所巡礼の一番所でもあります。
那智山の典型的な景観として紹介される「三重塔と那智大滝」の三重塔は那智大社ではなく青岸渡寺の建物です。


熊野那智大社と青岸渡寺は、那智山の中腹に立っているため駐車場から階段を上って参拝することになりますので、動きやすい服装・靴で訪問するようにしましょう。
個人的には、熊野三山のうち最も景観美に優れている寺社です!


那智大滝(なちのおおたき)

熊野那智大社に訪問したら、忘れずに那智大滝に寄りましょう。
那智の大滝は、落差は133メートルに達し、一段の滝としては落差日本1位を誇ります(総合落差では12位)。
また、茨城県の袋田の滝、栃木県の華厳滝と並んで日本三名瀑に数えられます。
飛瀧神社として那智大社の別宮として祀られており、近くで滝壺を体験することができます。


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熊野速玉大社の観光ポイント
熊野速玉大社(くまのはやたまたいしゃ)

三重県との県境にある和歌山県新宮市に熊野速玉神社があります。
熊野三山のうち最も手軽に参拝できる神社です。熊野那智大社と熊野本宮大社は参道に多めの階段があります。
境内には国の天然記念物に指定されている梛(なぎ)の御神木があることが特徴です。


熊野本宮大社の観光ポイント
熊野本宮大社(くまのほんぐうたいしゃ)

熊野本宮大社へは、熊野速玉神社から熊野川を上流へ進んでいくと到着します。
山や川に囲まれたところに位置しており、自然のエネルギーを存分に感じることができます。


熊野那智大社や熊野速玉神社の朱色の社殿とは異なり、熊野本宮大社の社殿は木々の色彩がそのまま使われたような、自然に溶け込むような色合いをしていることが特徴的です。
また、境内には神の遣いである八咫烏(やたがらす)をモチーフにしているものが多く、中でも黒い郵便ポストは熊野本宮大社独特のものとなっています。


熊野本宮大社旧社地「大斎原」(おおゆのはら)

実は現在ある熊野本宮大社は新しく作られた社殿であり、もともとは別の場所にありました。その名残として残っているのが大斎原(おおゆのはら)です。
跡地(旧社地)ですので、基本的に何もないのですが「巨大な鳥居」がユニークで一見の価値ありです。


巨大な鳥居を抜けると、広々とした庭のような場所にでます。
ここがかつての熊野本宮大社があった場所です。過去の水害により多くは流れてしまったようで、残ったものを本宮大社として遷座したとのこと。
自然豊かなところに鎮座しているからこそ、自然の猛威により消失してしまったのですね。


熊野灘の観光・絶景ポイント
花窟神社(はなのいわやじんじゃ)

熊野三山の参拝を終えたら、海の方に向かい熊野灘へ進みます。
熊野灘の北東部に大きな岩があり、そこに花窟神社があります。
御祭神は伊弉冉尊(いざなみのみこと)と軻遇突智尊(かぐつちのみこと)と、高位の神々を祀っています。
規模は小さいですが、大きな岩には綱が張り巡らされていたり、独特な雰囲気を味わうことができます。


獅子岩(ししいわ)

花窟神社からほど近い場所に獅子岩はあります。
後述する鬼ヶ城と共に景勝地として世界遺産に登録されています。


天然の形を生物に見立てるという景勝地は多々ありますが、個人的に獅子岩はクオリティ高い!
獅子というよりは猛禽類にも見えますが、「熊野の狛犬」に名の恥じない獣感のある岩の形で、一見の価値ありです!


鬼ヶ城(おにがじょう)

鬼ヶ城は様々な奇岩から形成された天然の景勝地です。
鬼の形相に見立てられた岩もさることながら、岩々に設置された鎖の遊歩道が面白く、自然の壮大さとスリルを同時に味わうことができます!
岩の姿かたちだけでいえば獅子岩の方が好きですが、散策路が整備されていますので景色を楽しむには鬼ヶ城もオススメです。


道の駅 熊野きのくに

夕飯は熊野灘の海鮮料理がオススメです!
私の場合は、翌日の吉野山訪問に向けて北上する必要があるため、道の駅熊野きのくにで軽く済ませました。
熊野名物のさんま寿司は、柑橘系でシメており腹ごしらえを軽くできるのでお手軽でオススメです。


まとめ
本記事では、2泊3日で世界遺産の紀伊山地を観光するモデルコースの2日目後半として熊野三山と熊野灘の名所について解説しました。
- 世界遺産・熊野三山(熊野那智大社、熊野速玉大社、熊野本宮大社)を巡る!日本三名瀑の那智の滝は見ごたえあり。
- 日本最古の神社の一つ・伊弉冉尊(いざなみのみこと)を祀る花の窟神社で古代を感じる。
- 獅子岩と鬼ヶ城!熊野灘の絶景・奇景。

熊野三山は、それぞれが特徴的であり見ごたえのある寺社となっています。
また、熊野灘には世界遺産に登録された景勝地を多く楽しむことができますので、一緒の機会に周遊することがオススメです。
以上、そうま灯火でした。
最後までご覧いただきありがとうございました。