※次女が発症した病気について、自身の備忘と、同じように情報収集している方にとって少しでも役に立てばと記録します。
次女が2021年12月15日に痙攣重積型(二相性)急性脳症を発病しました。
二相性脳症は、症状や容体からすぐに判断できるわけではありません。
まずは長時間の痙攣(痙攣重積)が続き、多くは意識障害を起こします。
その後、一時的に回復するようにみえますが、徐々に状態は悪くなっていきます。
そして、二度目の痙攣を起こして再び意識障害に陥ります。
対応など、同じような境遇になる方がいましたら、気づきになれば幸いです。
※あくまで、我が家の次女の場合の経過であり、千差万別であることにご留意ください。
目次
前日譚
病後6日目:現実
電話がならないことを祈る夜が続く
この日も、朝一番で病院に向かって面会しに行きました。
意識が回復してからも、「状況が悪くなったら連絡する」と病院から言われていたので、電話が鳴らないことを祈る夜が続きました。
逆に言えば、電話がなっていないので悪くなっていないはずだ、と言い聞かせて面会に臨んでいました。
よく泣くようになった、母を認識できている?
PICUで面会しました。
遠目で見たときには起きているようで、ぼんやりとノートパソコンでいないいないばあ!のDVDを見ていました。
妻に気が付くと泣き始めてしまいました。
母を認識できて、寂しくて泣きだしたのであれば、本人は泣いていますがうれしいことでした。
それからしばらくは泣きの沸点が低くなっており、ことあるごとに泣いてしまいました。
当然ですが、まだ本調子ではないように見えました。
リハビリの先生に人見知り、嚥下機能のチェックの提案
午前中にリハビリ担当の先生が来ましたが、娘が人見知りをしたせいか、泣き続けてしまいました。
運動や知能などチェックする予定でしたが午前中は省略しました。同時に以下のような提案を受けました。
- リハビリできなくて残念だが、人見知りで泣いているのであれば認知できていることであり、悪いことではない。
- 唾液のチェックをしたところ、ダバダバと出ている様子もないため、お昼にヨーグルトを食べさせてみて嚥下の機能を確認する。
個人的に、障害の重大度を測る一つの基準が、自力で食べることができるか(嚥下できるか)と思っていたので、自身も早く確認してほしいと思いました。
MRIの結果連携、二相性脳症の診断
主治医からMRIの結果の説明を受けました。
- MRIの結果からみて、痙攣重積型(二相性)急性脳症に間違いない。
- 前頭葉、側頭葉の一部、後頭葉の一部が光るような見え方をしており、そこがダメージになっている。
- ダメージの程度としては、軽いダメージとは見受けられず、しっかりと脳症の所見がある状態。
- 痙攣重積が長かったり、抗けいれん薬が第三選択まで利かなかったり、良くない状況が続いたが、相応の結果と感じる。
症状の進行からして、間違いないとは思っていましたが、いざ診断を受けるとやはりショックでした。
また、娘の現状からみた予後について聞きましたが、ポジティブなことは言ってもらえなかったことが辛いところでした。
嚥下機能の確認、ひとまずの安堵
MRIの検査説明の後、落ち込んでいるのも束の間、ヨーグルトを用いた嚥下確認をしました。
リハビリの先生にも同席してもらいチェックしましたが、問題なく嚥下できているようでした。
なんと、夕食からは離乳食にもトライしてみるとのことでした。
夕食の様子を見たかったので、いったん病院を離れて、もう一度戻ってくることにしました(病院の面会時間は4時間まで)。
娘から離れる時、病後、初めてお別れで泣いてくれました。
寂しい思いをさせるようで可哀そうでしたが、娘が私たちを認識できていることを実感できてうれしく思いました。
いまの娘を見つめるということ
妻と昼食をとりました。
MRIの結果は、決して軽くない脳症でしたが、結果は結果として受け止めながらも、いまの娘をみてあげようと話をしました。
暗い未来に悲観することもなく、明るい未来に楽観することもなく、ただただ、そのときそのときの娘と過ごしていくしかありません。
病院に再訪、PICUから転棟へ
夕方まで妻と別れて仕事をして、再び病院に向かいました。
夕食については、情緒が安定していないせいか泣くことが多かったですが、食べる意欲はあるようでした。
病前は、食事は「おいち、おいち」と発語しながら食べていましたが、無くなっていました。
リハビリの先生は、食事の様子から、経口摂取について問題なさそうと判断し、胃につなげている鼻のチューブも取ることができました!
手と足には注射針が刺さっていて動きにくそうでしたが、久しぶりに娘を抱っこすることもできました。
病後3日目のような無機質さは感じませんでした。
戻ってきてくれて、本当に良かった・・・
PICUで全身管理しなければならない状況からは脱しているため、HCUか一般病棟に移ってリハビリしていくことになりました。
HCIと一般病棟の面会は1名のため、明日からは妻が面会して、リハビリの経過をみていくことになりました。
病後7-9日目に続きます
病前6日目の経過は以上となります。
嚥下機能が残っていることを確認して、PICUから転棟できた(重大な状況からは抜けた)日でした。
MRIの結果で現実を突きつけられたのは辛かったですが、同時に、検査結果で悲観するだけではなく、
いまの娘をみて生きていこうと思った日でした。
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これからも穏やかに健やかに過ごせますように。