こんにちは、そうま灯火です。
痙攣重積型(二相性)急性脳症に罹患した次女は後遺症から発達の遅れがでていたため療育手帳を取得しました。
療育手帳は最初の申請から手続きが多く、結果としては「申請から交付まで4カ月」かかりました。
今回は実際に未就学児の娘(3歳)の療育手帳を取得するまでの流れや期間について解説します。
※本記事は私の属する地域で実際に行った手続きを記しています。居住地やお子様の状況により個人差があることにご留意ください。
- 居住地の役所に療育手帳取得の相談と申請
- 2週間後(申請から2週間)
- 役所職員と面談
- 2週間後(申請から1か月)
- 判定機関より電話連絡
- 2週間後(申請から1.5か月)
- 判定機関で知能検査
- 2週間後(申請から2か月)
- 【中度(B)以上の場合】医師と面談
- 1.5か月後(申請から3.5か月)
- 居住地の役所から療育手帳交付についての通知を受領
- 2週間後(申請から4か月)
- 居住地の役所にて療育手帳を取得
次女は1歳の時に二相性脳症を発症して、発達に遅れが出るようになりました。
2歳から療育施設の利用を開始しましたが、発達の遅れは明らかでしたので3歳になる年に療育手帳の取得について動きました。
申請から交付されるまでは時間がかかりますので、申請の流れと期間について実体験をもとに解説します。
目次
療育手帳について
療育手帳とは、知的な障害があり、専門機関で判定を受け、一定の基準に該当すると認められる場合に交付されます。
障害の程度によって区分されており、等級に応じて各種の福祉サービスを利用することができます。
区分はおおむね「最重度」「重度」「中度」「軽度」で分かれていますが、自治体によって分け方や名称が変わります。
療育手帳の取得におけるデメリットは(精神的な側面を除いて)特にありません。
療育手帳申請の流れと所要期間のまとめ
療育手帳は申請すればすぐ交付されるものではありません。
交付を受けるためにはいくつかのプロセスを経ることが必要で、それなりの期間を要することになります。
少しでも療育手帳取得について迷っているのであれば、まずは行動してみることをおすすめします。
私の場合は申請から交付まで約4か月(5月に開始して9月に受取)かかりました。
それぞれの機関の繁忙状況によっては、それ以上かかることも珍しくありません。
- 居住地の役所に療育手帳取得の相談と申請
- 2週間後(申請から0.5か月)
- 役所職員と面談
- 2週間後(申請から1か月)
- 判定機関より電話連絡
- 2週間後(申請から1.5か月)
- 判定機関で知能検査
- 2週間後(申請から2か月)
- 【中度(B)以上の場合】医師と面談
- 1.5か月後(申請から3.5か月)
- 居住地の役所から療育手帳交付についての通知を受領
- 2週間後(申請から4か月)
- 居住地の役所にて療育手帳を取得
居住地の役所に療育手帳取得の相談と申請
療育手帳の申請について考え始めたら、まずは居住地の役所に相談することからはじまります。
ここで役所の担当者がきまり、その後の役所職員との面談は担当者と進めていくことになります。
電話や訪問で役所へ相談
居住地の役所への相談は電話や訪問どちらでも構いません。
療育手帳の取得については、居住地の役所のWEBページに記載されていますので、問い合わせ窓口に連絡しましょう。
私は電話にて問い合わせしましたが、直接話したい場合は役所へ行ってもOKです。担当の窓口を案内してもらいましょう。
職員面談のスケジュール調整
役所への問い合わせだけでは自治体も判断することができませんので、職員との面談を実施することになります。
問い合わせ時に担当してくれた方とスケジュールを調整して面談の日程を決めます。
私の自治体では、職員による来訪面談と役所へ子供と訪問して面談の二択があり、来訪面談を希望しました。
面談の方法については、各々の役所に問い合わせしてみてください。
役所職員と面談(申請から0.5か月)
役所に相談をしたら、子供の状態を確認するために役所職員と面談をする必要があります。
子供の発達の状況についてヒアリングを受けることになりますので、子供に関する情報を事前に確認しておきましょう。
来訪や訪問で面談
面談の方法は、家庭に来訪してもらうか役所に訪問するかの二択でした。
私の場合は、子供が当時2歳と幼かったこともあり、家の方が緊張しないと思い来訪による面談を希望しました。
実際の面談では、役所職員と保健所職員の2名が訪ねてきました。
面談の内容は、現在の知的レベルや両親が気になっていることなどを話しました。
娘は来訪した職員に若干人見知りしていましたので、妻が子守しつつ私が面談に受けるという体制となったので、やはり訪問にしなくて正解でした。
役所職員より判定機関に連携
役所職員との面談内容を元に、役所が判定に必要な書類を作成します(申請者の作業はありません)。
役所職員が判定機関に対して書類を作成して送付するまでは待機することになります。
判定機関より電話連絡(申請から1か月)
役所職員と面談した約2週間後に、判定機関より電話連絡がありました。
電話の内容は、判定機関との面談のアポイントと準備物などの業務連絡です。
役所面談とは異なり、判定機関との面談は子供と一緒に訪問することになります。
判定機関で知能検査(申請から1.5か月)
判定機関で知能検査を実施します。
それにより療育手帳を取得する程度の発達障害なのか、発達障害の場合どの程度なのかを決定します。
遠城式乳幼児分析的発達検査
検査項目が割と多く、1~1.5時間かけて検査員と問答をしました。
検査内容としては実技もありましたが、娘が当時3歳で、できることも多くなかったため親との問答形式で進むことが多かったです。
当日に知能検査結果の連絡
知能検査の結果は、検査テストの結果をもとに当日に連絡を受けることができました。
結果として、娘の知能障害の程度は「中度(B)」とのことでした。
軽度(C)であれば判定機関での検査結果をもとに療育手帳の交付手続きに進むそうなのですが、中度(B)以上の場合は医師との面談が必要と言われ、医師面談のアポイントを同時に済ませました。
【中度(B)以上の場合】医師と面談(申請から2か月)
判定機関での知能検査の結果、中度(B)以上と判定された場合、医師との面談が必要となります。
理由としては、中度(B)以上から申請できる制度である「特別児童扶養手当」の申請に「医師の診断書」が必要だからです。
知能検査に比べると医師面談の時間は短く、検査結果の確認と病気の経緯についていくつか問答をするのみでした。
医師との面談の後、判定機関職員から改めて障害の程度と福祉サービスなどの説明を受けました。
申請までの手続きは、医師との面談をもって終了で療育手帳の交付手続きに入ります。
もっとも時間がかかるのが交付までの時間で、私は1.5か月で済みましたが、標準で2~3か月、それ以上時間を要することもあるらしく、余裕を持った申請が推奨される理由です。
役所から療育手帳交付の通知を受領(申請から3.5か月)
療育手帳交付の準備ができたら、役所より通知が届きます。通知物には受け取りのために必要な書類が記載されています。
受け取りには期限があることに注意が必要です。
私の場合、8/22が役所の通知書作成日で引き取り期限は9/12で3週間の期間設定となっていました。
必要書類の準備
療育手帳引き取り(新規交付)のために必要な書類は以下の通りです。
各自治体の補助制度に関わる書類もありますので、詳しくはお住いの役所に問い合わせてください。
私は特別児童扶養手当を同時に申請していましたので、その分に必要な書類もありました。
- 療育手帳交付通知書(この通知書)
- 上半身写真2枚(縦4cm×横3cm)※オススメ準備方法を次節で紹介
- 療育手帳に貼付するために使用
- 本人の健康保険証
- 重度心身医療費助成制度に使用
- 本人名義の通帳
- 福祉手当等に使用
- 戸籍謄本(本籍地の役所で用意)
- 特別児童扶養手当に使用
- 父親名義の通帳
- 特別児童扶養手当に使用
顔写真準備のおすすめ
未就学児の場合、顔写真の準備について困りましたが、コンビニ証明写真のピクチャンの利用で大いに助かりました。
白い背景の前でスマートフォンなどで顔写真を撮り、それをピクチャンにアップロードすればOKです。
個人的には200円という安い価格設定と会員登録やアプリのインストールが必要なくWEBブラウザだけで完結できたのが非常に手軽で便利でした。
居住地の役所にて療育手帳を取得(申請から4か月)
必要書類の準備ができたら役所に受け取りに行きましょう。
受け取りの際に制度の説明など多少受けて完了です!
お疲れさまでした!
一緒に利用の手引きのような冊子を渡されますので、療育手帳の制度について改めて勉強しなおします!
まとめ
本記事では、実際に未就学児の娘(3歳)の療育手帳を取得するまでの流れや期間について解説しました。
- 居住地の役所に療育手帳取得の相談と申請
- 2週間後(申請から2週間)
- 役所職員と面談
- 2週間後(申請から1か月)
- 判定機関より電話連絡
- 2週間後(申請から1.5か月)
- 判定機関で知能検査
- 2週間後(申請から2か月)
- 【中度(B)以上の場合】医師と面談
- 1.5か月後(申請から3.5か月)
- 居住地の役所から療育手帳交付についての通知を受領
- 2週間後(申請から4か月)
- 居住地の役所にて療育手帳を取得
療育手帳の申請を開始して実際に交付されるまでには、さまざまなプロセスがあります。
勤め人の場合は、平日の日程調整が地味にしんどいので、長期を見越したスケジュール調整が必要です。
療育手帳の取得には必要な手続きですので、しっかり準備して臨んでくださいね。
以上、そうま灯火でした。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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