こんにちは、そうま灯火です。
資産形成を考えるうえで、財形貯蓄について省みてみましょう。
なんとなく入社以来給与天引きで積み立てしている財形貯蓄があれば、下記の状況に当てはまる場合、解約の検討の余地があります。
- 財形住宅貯蓄をしているが、マイホーム購入予定がない。
- iDecoに加入可能で、拠出限度額と財形貯蓄の積立金額が近い。
- iDecoに加入可能で、財形年金貯蓄に加入している。

財形貯蓄は会社員の場合、入社時に福利厚生の一環で募集されていますが、現状も自身の資産形成の方針に即したものなのでしょうか。
節税制度としては、近年iDecoが注目されていますが、違いは何なのでしょうか、徹底解説します!
財形貯蓄からiDeCoによる積み立てに切り替えた3つの理由
財形貯蓄と自身の積み立て状況について
財形貯蓄とは
財形貯蓄とは、厚生労働省のWEBページにて確認することができます。
大まかなポイントをまとめますと以下の通りです。財形年金貯蓄と財形住宅貯蓄については、自身が加入していたため、財形持家融資など、個別の特徴は改めて後述します。
- 財形貯蓄には、一般財形貯蓄、財形年金貯蓄、財形住宅貯蓄の3種類ある。
- 勤務先が福利厚生の一環として準備しており、勤務先へ申請することで加入できる。
- メリットは種類によって異なるが、共通しているのは給与天引きで積み立てられることと利息(預金金利)に対して非課税であること。
自身の積み立て状況
財形貯蓄は、入社時の応募より加入しており、財形年金貯蓄と財形住宅貯蓄で合計10,000円を毎月積み立てており、2022年3月現在、概ね100万円の積み立てとなっていました。
財形貯蓄に加入した理由は3つありました。
- 給与天引きで積み立てできることで、強制的に貯蓄できると思ったから。
- 財形住宅貯蓄については、財形持家融資ができることを知っていたから。
- 周りがやっていたから。親に勧められたから。
iDeCo(個人型確定拠出年金)について
iDeCo(個人型確定拠出年金)とは、厚生労働省のWEBページで確認できます。
大まかなポイントとしては以下のとおりです。iDeCoについては、加入の可否あるいは掛金がいくら上限化は、自身の状況によって異なります。結論からいうと、私は「加入可能で掛金の上限は12,000円/月」でした。
- 毎月定額を積み立て(拠出)して投資信託などに投資できる。
- 優遇税制が適用されることで、節税メリットがある。具体的には、掛金に対する所得控除と運用利益については非課税となる。
- 加入の可否および積み立て金額の条件(拠出限度額)は、職業などにより異なる。
財形貯蓄を解約してiDeCoに切り替えた理由

- 超低金利時代が継続されており銀行預金ではなく投資が必要と思うようになったから。
- 妻(結婚相手)と私にマイホーム願望がなかったから。
- iDeCo制度および自身の加入条件について知り、資産形成のポリシーに即しており、かつ無理なく移行できると判断したから。
1つ目は、2012年の加入時から銀行は低金利(低利息)でしたが、2022年現在継続しており、やはり資産は預金で増やす時代ではないと感じるようになったからです。
そもそも、財形貯蓄加入のうち根深い理由は3番で、周りや親に影響された、というのが大きかったように思います。それもそのはず、親の世代は、バブル期で利息が約6%とかあった世代ですので、預金しておくだけで資金はぐんぐん増えていきました。そのイメージがあれば、「財形貯蓄はしておいたほうが良い」と先輩や親が感じるのも不思議ではありません。
しかしながら、ご存じの通り、今の時代はそうではありません。
大手メガバンクだと預金利息は0.001%となっており、これでは資産の増加は到底見込めません。
2つ目は、妻と私にマイホーム願望がなかったことです。財形貯蓄加入理由として、財形持家融資の存在がありました。財形持家融資とは、簡単に言えば、財形住宅貯蓄を一定期間・金額を続けたら、優遇金利で住宅購入の融資を受けることができるよ、という制度です。
独身時代から、私にはマイホーム願望はありませんでしたが、配偶者によっては必要になるかも思い加入していました。
財形住宅貯蓄を続けていても、そもそもライフプランとして住宅を建てる予定がないのであれば、加入している理由としては弱くなってきます。
3つ目は、iDeCoの存在です。もともと、iDeCoについては名前くらいしか知らなく興味がない(自分には関係ない)と思っていたのですが、改めて確認したところ自身もiDeCoに加入することができることがわかりました。しかも、決め手になったのは、自身の場合、掛金が上限12,000円/月だったこと。
財形貯蓄の給与天引き金額とiDeCoの掛金は、だいたい同じ値段設定で、これであれば移行しても、これまで通りと同じ家計整理でやっていける、家計に踏み込んで見直す必要がないことになります。
財形貯蓄の途中解約、iDeCo切り替えによるデメリット

以上の理由から、財形貯蓄を解約することにしましたが、iDeCoに切り替えることのデメリットもあります。
財形貯蓄で非課税だった利息は5年に遡って課税(遡及課税)される
私が加入していた財形年金貯蓄と財形住宅貯蓄は、それぞれ引き出しの用途は年金と住宅購入費に限定されるため目的外払い出しに該当します。よって、過去5年間に遡り、非課税だった利息に改めて課税されるわけです。
積立額100万円の場合、利息は0.001%として10円。そのうち非課税として恩恵を受けていたのは2円となります。
正直、痛くも痒くもありません。やはり、銀行預金でお金を寝かせておく時代ではなさそうです。
財形貯蓄よりiDeCoの方が資金拘束は強い
財形貯蓄の解約によるデメリットではないですが、iDeCoのデメリットとして、資金拘束が強いことがあげられます。具体的には、ほとんどの場合において、一度始めたら60歳まで引き出すことはできません。
今回、奇しくも、デメリットがあるからという理由で財形貯蓄を解約しましたが、iDeCoについては今後デメリットが出てきたとしても、今回のような途中止めは認められていないということですね。
それでも節税の観点でいえば、大変効果がありそうなので、iDeCoについては加入を決めて、申し込みを始めました!!iDeCo加入までの道のりは別記事でまとめていますのでご参考にしてください!
まとめ
本記事では、財形貯蓄とiDeCoについて比較して、財形貯蓄を解約してiDeCoで積み立てすることを判断した理由について解説しました。さっそく、会社で解約申請書をもらって、財形貯蓄は解約しようと思います。
- 財形貯蓄加入のメリットは、預金利息の非課税と財形持ち家融資の存在だったが、現状どちらも不要であると判断
- 財形貯蓄の積立額と自身の拠出限度額がほとんど同じだったのでスムーズに移行可能。
- 財形貯蓄解約およびiDeCoにもデメリットはあるが、自身の資産形成の方針(積み立て投資)としてはiDeCoの方があっている。
入社したときになんとなく加入していた財形貯蓄があれば、見直しのきっかけにしていただければと思います。見直しした結果、やっぱり財形貯蓄の方があってる!という場合も、それはそれで現状を再認識する良い機会と思いますので。
以上、そうま灯火でした。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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